同作者のこれまでの作品はわりと尖がった印象が強いのですが、今回はゆるゆるです。ヒロインはモジデレ。モジモジとデレます。時を跳べる少女がツンデレだと、なかなか跳んでくれそうにないですからね。傍若無人な主人公に振り回されるのがおいしいポイントなのでしょう。鉄板です。
タイトルは、七瀬ふたたびとつばき、時跳びをがっちゃんこした感じですね。後者は未読ですが、梶尾真治さんの作品。こちらも面白そうなんで読んでみたいです。
各章タイトルの数字が1.3とか2.1とかなってますが、ピリオドの後の数字は実際に跳んだ回数のようです。3章の3.9は数える気が起きなかったけど、他の章を読む限りでは間違いないかと思います。
タイムスリップもので問題になるのがパラドックスの解釈で、平行世界説とかが良くありますけれど、本作の
元々がどんなものだったのかを知らなければ、たとえどんなことをしたって変えたことにはならない(P259)というのは、要するに観測しなければ確定しないという、「シュレーディンガーの猫」的なあれでしょうか。SFではありがちな設定なのかもしれませんが、タイムパラドックスの文脈でというのは私は初めてみる解釈なので、なかなか興味深いです。
次回、ほんとに白亜紀まで行くんでしょうか。気になります。私の大好きだったミステリクロノやうぐいすはお星様になっちゃったみたいですが、今度こそはちゃんと続きをだしてほしいです。よろしくお願いします。
評価:★★☆☆☆
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