2010年5月28日金曜日

『ローマ人の物語 (2) - ローマは一日にして成らず(下)』(塩野七生) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

まさに「ローマは一日にして成らず」という内容でした。数百年の時をかけた土台作りですからね。上手に負けることが重要なようです。



マケドニアのアレクサンダー大王といい、アテネのペリクレスといい、偉人が倒れると一気に政体が傾くわけですが、ローマでは代わりの人材がいくらでも立つのが強みですね。その強さの元になるのが元老院なのだということでしょう。

選挙によらず選ばれ、終身の身分である元老院。純粋な民主主義者には腐敗の温床とも見られそうですが、ころころ移り変わらない機関の重要性を、今の私たちは某政権を迎えて身に染みているはずです。昔の自民党は唯一の政権与党として、それに近い働きを担っていたのかもしれません。

今回もサムニウム族や天才ピュロスなど強敵との戦いがあって面白かったですが、次からはいよいよハンニバルやカエサルが登場する時代になってきます。楽しみで仕方ないです。

評価:★★★☆☆

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