霊感皆無でも科学と論理で怪異に立ち向かう、ダークヒーロー「九条湊」のシリーズ第2弾です。超常と科学がまざった不思議現象の解明ロジックは相変わらずお見事でしたが、今回は構成もちょっと捻っていてハッとさせられます。
ミナトが沙耶とユウキを引き連れて事件に立ち向かうという構図は前回と変わらず。こういうお約束的なパターン化は、安心感があってよいですね。シリーズとして長続きしそうです。
ただ、今回はピンチっぽくなるのが強キャラのミナトなため、緊張感という点では若干落ちるかもしれません。正直に言うと、沙耶がミナトにネチネチいたぶられるシーンをもっとみたかった気が・・・沙耶分が足りない!
沙耶もユウキも普通に役立っている点が物足りなくはあったのですが、シリーズとしてみた場合、少年少女がミナトのパートナーとしてしっかり立ち居地を固める必要性はあったのかもしれません。
以下、少しネタバレが入るので既読の方のみ反転でお願いします。
前巻が2話構成で、今回も目次によると2話 + αだったので、当然中短編集かと思って読んでいたらまさかの長編構成。しかも1話のあの引き。すっかり油断していました。2巻目だからこその仕掛けという感じです。
1話のあの続き方は、いかにもホラーっぽい雰囲気が出ていて良かったですね。ただ、あのまま終わりでも味があったかもしれないなという気はしますが。ホラー小説ではああいうオチも結構ありますよね。
今回の蜃気楼の怪異は、前回の2話と比べると個人的にインパクトはそれほどでもなかったですが、不思議感の演出はなかなかだったと思います。あの悪意のない怪異は、超常現象と科学現象をミックスさせた、いかにも本シリーズらしい見せ方です。優しいエンディングも素敵でした。
次回は「夢」というタイトルの沙耶が活躍する話が入るらしいですが、雑誌掲載分でしょうか。やはり沙耶がいじられまくるのが個人的には一番楽しみなので、大いに期待しています(笑)
評価:★★★☆☆
関連レビュー:
0能者ミナト(葉山透)
2011年6月26日日曜日
2011年3月20日日曜日
0能者ミナト(葉山透)
非超常の技で怪異に挑むダークヒーローのお話です。設定自体は少し陰惨なところもありますが、語り口が軽妙なのでそれほど構える必要はありません。何より解決編がお見事。でも一番の見所は、主人公が16歳の巫女を淫らな手口で篭絡するところだと思います。
主人公「九条湊(くじょうみなと)」が20代半ばという設定ではあるのですが、巫女あり、ショタありとサービス精神は旺盛なので、電撃文庫から出ていてもさほど違和感は無かったように思います。
怪異を封じるために生贄となることを受け入れる頑な少女「山上沙耶(やまがみさや)」。彼女の覚悟をミナトが翻意させてしまうところは、ここだけで本書を読む価値があったといってよいくらい秀逸です。散々ひどい扱いを受けながら信頼を深めていく沙耶のMっぷりもナイスです。
上の二人に加えて10歳の小生意気な天才法力少年「赤羽(あかばね)ユウキ」。この3人組がメインキャストとして事件を手がけていくことになるようです。沙耶もユウキもわりと類型的なキャラではありますが、それだけにミナトの脱力感を際立たせてくれています。
2話構成となっていますが、私としては特に1話目がお勧めです。こんな退治のされ方をした妖怪がかつていたでしょうか?ミステリっぽい話が好きなかたには特に喜んでいただけるのではないかと思います。
個人的に若干の不満をあげるとすれば、ミナトにツンデレが入っている点でしょうか。私としてはもっとダークヒーロー路線を突き進んで欲しかった気もしますが、逆にこの弱みというかギャップが萌えポイントになっている気もするので、好みによって分かれるところかもしれません。
ラストで次巻への引きらしきものもあったので、これからシリーズ化していくのでしょうか。続巻には期待したいですが、せっかくいいキャラをそろえているので、できれば挿絵をもっと増やしてくれると嬉しい気がします。
評価:★★★☆☆
主人公「九条湊(くじょうみなと)」が20代半ばという設定ではあるのですが、巫女あり、ショタありとサービス精神は旺盛なので、電撃文庫から出ていてもさほど違和感は無かったように思います。
怪異を封じるために生贄となることを受け入れる頑な少女「山上沙耶(やまがみさや)」。彼女の覚悟をミナトが翻意させてしまうところは、ここだけで本書を読む価値があったといってよいくらい秀逸です。散々ひどい扱いを受けながら信頼を深めていく沙耶のMっぷりもナイスです。
上の二人に加えて10歳の小生意気な天才法力少年「赤羽(あかばね)ユウキ」。この3人組がメインキャストとして事件を手がけていくことになるようです。沙耶もユウキもわりと類型的なキャラではありますが、それだけにミナトの脱力感を際立たせてくれています。
2話構成となっていますが、私としては特に1話目がお勧めです。こんな退治のされ方をした妖怪がかつていたでしょうか?ミステリっぽい話が好きなかたには特に喜んでいただけるのではないかと思います。
個人的に若干の不満をあげるとすれば、ミナトにツンデレが入っている点でしょうか。私としてはもっとダークヒーロー路線を突き進んで欲しかった気もしますが、逆にこの弱みというかギャップが萌えポイントになっている気もするので、好みによって分かれるところかもしれません。
ラストで次巻への引きらしきものもあったので、これからシリーズ化していくのでしょうか。続巻には期待したいですが、せっかくいいキャラをそろえているので、できれば挿絵をもっと増やしてくれると嬉しい気がします。
評価:★★★☆☆
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