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2010年8月22日日曜日

フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)(賀東招二) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

上巻の続き。完璧な収束でしたね。映画のようなラストシーン。長期間にわたったシリースを見事に締めくくってくれました。



戦闘シーン、うわーっと盛り上がるわけではないのがよかったですね。ラスボスで恋敵でもありながら、どうしても宿敵となりきれない宗介とレナードの空々しい関係。そして、師にして父親代わりだったカリーニンとのケジメをつける一騎打ち。主人公の性格もあるかもしれませんが、大ピンチに陥ってもどこか醒めているプロフェッショナル感の演出が素敵でした。

あの人は予想通り生きていましたが、彼の登場に対する仲間達のそっけない反応が素敵でした。死んだあいつのためにと意気あがっていたところだけに気持ちは分かりますが、そろって「台無し」呼ばわりは酷すぎます。いかにも彼ららしい素敵な関係がもう見られないかと思うと残念です。

本巻はいつにもまして挿絵が多かったような気がします。第1巻時点では、ちょっと古臭い絵柄棚と思ってしまったことを白状しなければいけません。今では四季童子さんは最も好きなイラストレーターの一人で、絵買いしてしまうこともしばしばです。

エンディング、素晴らしかったです。SFでありミリタリーものでもある本書ですが、あとがきで
最初の頃から決めていたことですが、この話はあくまでも「ボーイ・ミーツ・ガール」なのだと。
とおっしゃられている通り、宗介とかなめの二人が最後はきっちり締めてくれました。ラストについては何も言うことはありません。

ちょっと残念なのは、やはり前作からの間が開きすぎたことですね。上下巻も分冊でかまわないので同時に発売してほしかった気がします。それでもここまできっちり話しを纏め上げるのは流石です。小説以外のお仕事も色々と忙しいようですが、次巻の構想もあるようですし、クラフトコップの続きも楽しみにしています。

評価:★★★★☆

関連レビュー:
『フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)』(賀東招二)

2010年7月18日日曜日

『フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)』(賀東招二) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

ライトノベル最高峰を行く作品のひとつが、いよいよ完結を迎えます。クライマックスへ向けて、実に良い感じで盛り上がってきました。良質なテレビアニメの最終回を見ているような、最終回上巻です。



前巻の発売から2年たってしまったのは、正直せっかくの盛り上がりに水をさされたようで若干恨めしい気持ちもあります。もっとも特に既刊を読み返さなくても、徐々に展開を思い出していくことが出来ました。このあたりの技量は流石ですね。

ミリタリーものであり、学園コメディーであり、本格SFでもある本書。傑作というのはときとしてジャンルに縛られない懐の広さをみせることがあるようです。筆者の力量が本当に高いレベルにあることの表れといえましょう。このような作品がポンと現われるから、いい歳してライトノベルから引退できないのです。

人も結構たくさん死ぬハードなシリーズなので、本当に結末が読めずハラハラし通しです。本巻冒頭が二人の去った学園の様子で始まっていることからして、宗介とかなめが揃って顔をみせるくらいのエンディングは期待しても良いのでしょうか。まあ、前巻で死んだと思われたあの人もどうやら生きていそうですし、そうひどいラストにはならないだろうと願いつつ次巻を待つことにします。

続き:フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)(賀東招二)

2010年6月20日日曜日

『コップクラフト1,2』(賀東招二) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

いまは無きゼータ文庫から出版されたドラグネット・ミラージュの改稿版。何が変わったかというと、ヒロインがボンキュポンからロリロリになりました・・・がーん。フルメタル・パニック!の賀東招二氏が送る、銃とバイオレンスの飛び交うハードバイルドファンタジー・・・だったのですけどねぇ。





○分署みたいな警察ものですね。ただし、場所は太平洋上にある架空の島、カニアエナ島サンテレサ市。異世界「セマーニ」とつながるゲートのある特区が舞台で、犯罪についても異世界人絡みのトラブルが中心です。人種問題やら武器の密輸やらが、独特な設定で展開されます。

サンテレサ市警「ケイ・マトバ」の相棒となるセマーニ人のヒロイン「ティラナ・エクセディリカ」は、もとはマトバと同じくらいの年齢だけど、異世界人のため16歳くらいに見えるグラマラスな美少女という設定でした。レーベルの方針によるためか、よりキャッチーな分かりやすいヒロインにしようということで外見幼女になってしまったのでしょう。確かに、村田蓮爾さんのイラストはとても目を引きます。

多分、最初からロリロリならそれほど違和感を覚えなかったのだと思います。改稿前におけるちょっとお堅いこわもて美少女が、黒猫にメロメロになったり、徐々にマトバにデレていったりするのがたまらなかったのです。前のティラナが殺されてしまったのが悲しいのですね。

まぁ、3巻からは完全オリジナルの書下ろしとなるそうなので、違和感もかなり払拭されるのではと期待しています。お話し自体はやはりとても面白いです。ゼータ文庫版をもってる方も、本書でロリティラナに慣れておいたほうが良いのではないでしょうか。

評価:★★☆☆☆