2010年7月18日日曜日

『フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)』(賀東招二) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

ライトノベル最高峰を行く作品のひとつが、いよいよ完結を迎えます。クライマックスへ向けて、実に良い感じで盛り上がってきました。良質なテレビアニメの最終回を見ているような、最終回上巻です。



前巻の発売から2年たってしまったのは、正直せっかくの盛り上がりに水をさされたようで若干恨めしい気持ちもあります。もっとも特に既刊を読み返さなくても、徐々に展開を思い出していくことが出来ました。このあたりの技量は流石ですね。

ミリタリーものであり、学園コメディーであり、本格SFでもある本書。傑作というのはときとしてジャンルに縛られない懐の広さをみせることがあるようです。筆者の力量が本当に高いレベルにあることの表れといえましょう。このような作品がポンと現われるから、いい歳してライトノベルから引退できないのです。

人も結構たくさん死ぬハードなシリーズなので、本当に結末が読めずハラハラし通しです。本巻冒頭が二人の去った学園の様子で始まっていることからして、宗介とかなめが揃って顔をみせるくらいのエンディングは期待しても良いのでしょうか。まあ、前巻で死んだと思われたあの人もどうやら生きていそうですし、そうひどいラストにはならないだろうと願いつつ次巻を待つことにします。

続き:フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)(賀東招二)

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