可愛いゾンビ(?)少女「アコニー」の最終巻です。前巻ラストの引きでストーリーものっぽい展開をみせるかと思ったら、あっというまに気の抜けた展開に逆戻り(褒めてます)。完結は残念ですが、作品の性質的に程よい終幕というところでしょうか。
魅力的なヒロインが多い冬目景さんの作品ですが、中でもアコニーは一番好きかもしれません。ハルと双璧ですね。スプラッタ好きな趣味だとか、ちょっとえげつない性格だとか、不幸な生い立ちを感じさせない軽さが良いです。
前巻のラストで母親の行方探しが始まり、結末に向かって盛り上がっていくのかと思いきや一話でアッサリ収束。ただし、真相はとても意外なものでした。凄くこの作品らしいオチ。巳園さんと熊さんの軋轢が微笑ましいです。
どの話も面白かったですが、なかでも好きなのは「キーラートースター」です。登場時にはシリアス風味だったお婆ちゃんですが、贈ってきたプレゼントのお茶目さはさすがアコニーの祖母。そのアコニーはモトミを助けるために座敷童子を放り投げるし。取れた首を青筋立てながら直すワラシが可愛かったです。
冬目景さんはシリアスもコメディも、どちらでも最高に面白いですね。難点は刊行間隔が開くことくらいでしょうか。もうちょっとなんとかお願いしますよといいたいところですが、それでクオリティが落ちたら意味無いですし、気長に待つしかありませんね。忘れた頃に出てくるサプライズプレゼントと思えば・・・
評価:★★★★☆
関連作品:
2010年10月3日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿