多分ネタの半分以上わからなかったですが、それはそれで面白かったです。前回ほどハッチャケていないのもまとまりが良くてよいなと思っていたら、まさかラストであの展開とは。ページが中途半端にあまってるんでおかしいとは思ったんです(^^;
本書はR15くらい指定されてもおかしくない内容かもしれません。特にSecondmission4はやばい気がします。高校生にリアルに死体の解体処理をさせるのは、人によっては一線を越えていると判断される方もおられるでしょう。私はそのあたり割り切って読んでますが。
簡潔な文体による軽快な文章、それでいてピリピリッと辛さと毒に満ちた仕上がりは相変わらずお見事です。連作短編形式といって良いかと思いますが、作品全体のオチもさることながら、ひとつひとつの犯罪ネタが前回以上に私の好みにあいました。
杉野二号の活躍が個人的には一番良かったです。「魔女、帰還す」における無敵かと思われるような活躍はもちろん、最後の場面での落としっぷりもGood。得手不得手があることで、より人間味が増すというものです。もっとも私は、どちらかといえばゆりっぺ派なんですが・・・
いまいち台詞の主体が誰だかわかりにくいのは、私の読解力のせいでしょうか。話の後半に入ってからはそうでもなかったので、前提知識の不足によるものかもしれません。THANATOSシリーズに手を出すべきか迷うところですが、本シリーズだけでも十分楽しめてしまうだけに難しいところです。
評価:★★★☆☆
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2010年11月12日金曜日
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