2010年6月3日木曜日

『情報デザイン入門 - インターネット時代の表現術』(渡辺保史) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

情報の見せ方について考えていた折、本書が目に留まって買ってみました。古い本(2001年)ですが、特に内容が時代遅れになっているということも無く、デザイン初心者にとって分かりやすい良書だと思います。



本書曰く、情報の組織化の方法は以下の5つしかないそうです。
  1. カテゴリー
  2. 時間
  3. 位置
  4. アルファベット(50音)順
  5. 連続量
最後の連続量が分かりにくいかもしれませんが、小→大とか低→高といった程度の違いをあらわすものです。値段とか★3つの評価といったものですね。確かに思い返してみれば、なるほどたった5つに集約されるものなのかと感心しました。

iPadのユーザインタフェースが大きな話題を呼んでいますが、
GUIに代わる新しい情報のインターフェイスがいま求められていることは間違いないのではないか、と思う。
とあるように、ユビキタスという言葉がはやり始めたあたりから、キーボードとマウスに代わる何かの模索はかなり進んでいたように思います。iPadのようなデバイスが日本から生まれなかったのは残念なことです。

本書でよく出てきたセンソリウムのサイトを見てきました。流石に過去のものという感じでしょうか。本書の内容は勉強になりましたが、こういうセンスについては野暮な私には理解しにくいですね。当時にあっても同じ印象を持ったと思います。

情報過多ということはずっと以前から言われていて、既に各人がそれなりに取捨選択のノウハウを磨いてきているとは思うのですが、初心に帰るという意味では本書は参考になると思います。最近キュレーションなんて言葉も聞きますが、昔もいまも同じところをぐるぐる回っているだけのような気がしなくもありません。

評価:★★☆☆☆

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