森薫さんの絵は吸引力がありますね。場所は中央アジア、カスピ海周辺の草原地帯、19世紀に生きる居牧民の生活が、12歳の少年カルルクと彼に嫁いだ8歳年上アミルの視点から描かれています。
異文化の風俗というのはそれだけで興味深いものです。それを森薫さんの絵で、しかも筆者の萌ポイントを目一杯つぎ込んで描かれると、もう完全にお手上げです。
末子相続という文化が面白いですね。そのため12歳のカルルクが家長となるようです。嫁き遅れ気味のアミルがカルルクにぞっこんとなる様子には、筆者の煩悩が溢れんばかりに伝わってくるようです。ショタというやつでしょうか。まぁ、カルルクちっこいけど男前ですからね。
2巻のあとがきによると、シルクロード世代からの反響が大きかったとのこと。いまどきの若い人にはぴんと来ないかもしれませんが、その昔のNHK特集で大ヒットしたドキュメンタリーシリーズがあったのです。私の母も好きでした。
2巻後半では戦争の影が見え隠れします。細かな争いはあるものの朴訥とした世界に、どんな未来が待ち受けているのでしょう。あんまり暗いのは嫌なんですが・・・
評価:★★★☆☆
2010年6月27日日曜日
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