2011年3月24日木曜日

ゴーストハント3 乙女ノ祈リ(小野不由美) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

あくまで旧版うろ覚えの状態で読んだものの感想ですが、真相がわかってる分ちょっと退屈だったかもしれません。ディテールが細かくなっているのが逆効果だったような。ただ、面白くなるのは5巻からなんですよね。もう少し我慢です。



新キャラが何人か登場しますけれど、シリーズ的にそれほど重要な人物はでてきません。ただ、これから麻衣と親交を深めることになる友人たちの輪郭は、旧版よりはっきりした印象があります。

本書のシリーズ中における位置づけがいまいち曖昧なんですよね。実は4巻についても同様のことがいえます。学園もののくくりで1冊にまとめてもらっても良かったくらいです。

ただ、麻衣の成長のあとは一応見られます。前巻でも片鱗を見せていた能力が徐々に本格化していきます。逆に、本書でカタルシスを感じられたのはそこくらいでしょうか。

旧版を読んだときにはそれなりに真相に意外性を感じたのですけれど、改めて読み返してみると結構あからさまですかね。というかイラストが怪しすぎて犯人一発でばれてしまう気がするんですが(^^;(ネタバレ反転)

散々文句言ってますが、本書も怖いことは怖いです。霊やら超能力やら盛りだくさんですが、結局一番怖いのは人間だったという、いい意味で一番嫌なパターンです。

予備知識無しで読めば結構楽しめそうな気もするのですが、本書を若干退屈に思われた方も、できれば5巻まで我慢いただきたいです。本シリーズは一話完結に見えて、実は全7冊の大長編と思っていただいたほうがよいでしょう。

評価:★★☆☆☆

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