ローマの大衆浴場技師「ルシウス」が現代にタイムトリップして日本の風呂文化を学ぶシリーズ第2弾。ちょうどローマ人の物語でハドリアヌスの時代に入っていたので、一層面白く読めました。ですが、そろそろネタ作りが大変そうな雰囲気もあります。
前巻ラストでは奥さんが離縁状を残して家を去った引きでしたが、その続きとなる一話目のオチはいかにもローマっぽくて笑いました。なんというか、現代と比べてそういうところあるみたいですね。
治世の3分の2をローマの外で過ごした、旅する皇帝ハドリアヌス。それに付き合わざるを得ず、なおかつ皇帝の愛人疑惑までかけられたとあっては、ルシウスも実に踏んだりけったりです。
ハドリアヌスが闘技場で観衆を黙らせるくだりは、ローマ人の物語でも紹介されていたエピソードですね。というより、元ネタのかなりの部分は同書になるのでしょうか。あわせて読むと一層楽しいと思います。
五賢帝の5人目となる予定のマルクス・アウレリウス少年も登場しています。ハドリアヌス亡き後は彼やアントニヌス・ピウスと絡めて話を引っ張るんですかね。
しかし、流石に日本の風呂文化もそろそろ出尽くし気味な気がします。かならずタイムスリップをしなければいけない縛りが厳しそうです。刊行できるのはせいぜいあと1、2冊かもしれませんが、きれいな着地を期待しています。
評価:★★★☆☆
関連レビュー:
『テルマエ・ロマエ1』(ヤマザキマリ)
2010年9月26日日曜日
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