剣と魔法の異世界ファンタジー。1巻となっていますが、ここまでには長い前置きがあります。雑誌連載開始が1987年。以降、掲載紙を変えながらの超ロングラン作品です。ただ、本書から読み始めても大丈夫かもしれません。といいますか、既刊を全て読んでる私にも意味不明な超絶展開で、最初からぶっ飛ばしすぎです(^^;
既存の作品についてはWikipediaのほうに詳しいので、興味のある方はご参照ください。再編集されたものなど色々ありますが、いままでに「おざなりダンジョン」、「なりゆきダンジョン」、「なおざりダンジョン」の3シリーズあり、本書から4シリーズ目が始まることとなります。
なりゆきはいま、手に入りにくいかもしれませんね。まあ、あれはシリーズ随一のつまらなさですからスルーしてもいいんじゃないでしょうか、なんちゃって。近いうちにJIVEから再販されると思うのでお待ちいただければとは思いますが、前置きとしては最低「おざなり」だけ抑えておけば十分でしょう。
風来坊タイプであちこちふらふらしていたモカ、ブルマン、キリマンの3人組が、なにかレジスタンス組織っぽいもののトップになってしまっているようです。事情は全然分かりませんが、彼らのどことなくのん気な性格は以前のままなので、そこは安心して読んでいただけるかと思います。
ただ、ブルマンの顔が変わりすぎてませんか?なんか男前になってる(笑)。成長したってことですかね。でも、年齢不詳のキリマンはともかく、モカにも全然変わった様子が見えないのに何故ブルマンだけ・・・伏線のにおいがぷんぷんします。ナーガシールドなどといういわくありげなアイテムも登場していますし。
モカが持っているロゴスの剣とナーガシールド。その命名元はオリジナル版で登場した竜の名前です。ロゴスの剣については素性がはっきりしているのですが、連載再開までの間にナーガに関連するエピソードも何かあったようですね。奥さん、また登場してほしいけど、死んじゃってるのかなー・・・
いきなりローレシア大陸とゴンドワナ大陸の戦争状態から始まる本シリーズ。かつて両大陸でぶいぶい言わせてきたモカたちですが、どちらにも組しない第三勢力となっているようです。ほんとにわけの分からない展開で、このように意味ありげな伏線をこれでもかとにおわすミステリアスな話作りこそが、おざなりシリーズ最大の魅力なのです。
いきなりの超絶展開にもかかわらず、本書1冊を通してはそれなりにまとめをつけている豪腕が素晴らしいですね。今後仲間として活躍しそうな人間弾頭「ナスカ」。いいですね、萌えますね。ヒロインのモカに萌え成分皆無なぶん(褒めてます)、彼女には頑張ってほしいところです。
評価:★★★☆☆
2010年10月17日日曜日
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