2011年1月30日日曜日

天にひびき 3巻(やまむらはじめ) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

音楽ものコミックでは「のだめ」が完結しちゃいましたが、本シリーズがそれを補って余りあります。今回はひびきや秋央の活躍がやや控えめ。サブキャラたちメインの構成です。サブキャラなんですが・・・波多野さんも美月もヒロイン力高すぎ(笑)



本巻では美月で2話、波多野さんと梶原がそれぞれ1話、そして榊先生の家での合宿が2話の計6話が収められています。主人公たちが活躍せずとも充実感抜群の内容でした。

美月のエピソードで2話とったのは流石というべきか、まだまだ物足りないと見るべきか。そもそも人物紹介の扱いなど見ても準ヒロイン格のはずなんですけどね。出てくれば強烈なキャラなのに、波多野さんのせいで立場怪しげです。表紙も先に取られちゃったし。

波多野さんは・・・初出のクールビューティーな印象とのギャップ萌え。あざとすぎるほどあざとい作者の思惑にまんまとはまってしまう自分が悔しいです(笑)。

彼女の演奏シーンが初めて出てきました。もともと凄腕オーラは放ちまくってましたけど、ああいう形で弱点をつけるとは。あまりに魅力的過ぎる残念女子、色々な意味で美月危うし。

とまあ、メインヒロイン食っちゃう勢いの女性キャラたちはとても良かったのですけれど、実は本巻では男性キャラのエピソードのほうがぐっと来たりします。

梶原の私生活が一部公開。「やっぱり」と思えるところと「へー」と思えるところと。彼と懇意っぽかったフルート奏者「柊梨胡(ひいらぎりこ)」さんの立ち居地も今回はっきりしました。クールなワンレンお嬢様、たまりませんな。

波多野さんや梶原の話で触れられている、変に難解な「現代曲」は人気ないという話、門外漢ながらなるほどなーという気がしますね。素人レベルで知ってる曲って昔の作品ばかりだし。

あまり詳しくは知りませんが、ジャズなんかもそういうところがある印象です。ジャンルが成熟→高度化→参入障壁という図式は、どの分野でもいえそうなことだという気がします。

以前から名前だけは出ていた榊先生がようやく登場。本巻のメインといってよいでしょう。療養中などという話もあったので、もっと年配のおじいちゃんな人かと思っていましたが、えらくシャレのきいたダンディーなオッサンという感じで意外でした。奥さんと何歳違いなんでしょう。

名前だけ出しておいて後から登場の手法は大好物です。今回の榊先生しかり、あと残ってるところではユキエおばさんや如月先生のカルテット仲間もでてきてくれたりするのでしょうか。

そもそも音楽家ばかりという秋央の一族というのがどれほどのものなのか興味が尽きませんが、ひびきや秋央自身の活躍にも次回は期待したいところです。

評価:★★★★☆

関連レビュー:
天にひびき 2巻(やまむらはじめ)

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