2011年1月23日日曜日

高杉さん家のおべんとう 3(柳原望) このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク

重いコイバナ展開はやだなーとおもっていた前巻ラストでしたが、とんだ杞憂だったようです。この筆者、残念な男子描くのがとても上手ですね。同属としてちょっと複雑(笑)。なにやら久留里出生の秘密など不穏な話も出てきつつ、あいかわらずほんわか展開の第3巻です。



いきなり恋敵(?)として登場した「丸宮元(まるみやはじめ)」君。強キャラかと思ってびくびくしていたら、単に空気読めない一直線キャラで安心しました。確かにわが身を省みても、女性一般と比べて男のエアリーディング(空気読み)スキルって低いような気がします。で、後になってから悶々と・・・嫌なこと思い出してしまった。

学会ネタなど相変わらずでしたが、とりわけ「元老院」というのはいかにもっぽくて受けました。そして、それを篭絡するセーラー服美少女。彼らが単純に嫌なやつらで終わらなかったのが良かったです。

今回はまた、際物のお弁当が多かった印象です。素麺ってお弁当になるんですね。私も機会があればやってみたいです。「ヘボ」の話は、流石に筆者が力を入れていたようなだけあって、本巻ベストのお話だったと思います。自分で食べたいとは思いませんでしたが・・・

本シリーズは単に料理自慢にとどまらない生活の知恵が溢れているのが好きですね。料理上手の小坂さんが常に一品おかずだったり、節子さんが力説する「なんとでもなる」の心得など。確かに毎日繰り返されるものであるからこそ、省労力の工夫がとても大事なのだと思います。

今回は久留里出生の秘密なども出てきましたが、結局ハルミがやったのは力技のごまかしでは?まあ、彼らしくて良かったですけれど。そもそも4親等はなれてるからOK的なスタンスの久留里には、あまり関係ない感じでしたね。しかし、これで本格的に高校生妻への流れが加速なのでしょうか・・・

あとがきによると、柳原さんの3巻越えは久しぶりとのことですが、いっそ正式に家庭を持って子供が生まれるまで延々と続けていただきたいところです。光源氏展開を現在進行形で見られる機会もなかなかないですし、大いに期待いたしております。

評価:★★★★☆

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